「葬送のフリーレン」に登場する魔族の中でも、ひときわ強烈な印象を残す存在が「断頭台のアウラ」です。
彼女は魔王直属の七崩賢の一角を担う大魔族であり、絶対的な魔力を誇りながらも、慎重かつ冷徹に行動する策士として描かれています。
その代名詞とも言える《服従させる魔法(アゼリューゼ)》を駆使して築いた不死の軍勢、そしてフリーレンとの因縁深い対決は、物語の中でも屈指の見どころの一つです。
本記事では、そんなアウラの過去や能力、作中での動向を詳しく解説していきたいと思います。
- アウラは七崩賢の一人で、《服従させる魔法》を使う冷酷な大魔族
- 500年以上の年月を鍛錬に費やし、圧倒的な魔力量を誇る
- ヒンメル一行との戦いで重傷を負い、長い潜伏期間を経て再登場
- フリーレンの魔力制限に欺かれ、逆に《服従の天秤》で支配され敗北
Contents
【葬送のフリーレン】断頭台のアウラとは?

名前 | 断頭台のアウラ |
---|---|
種族 | 魔族 |
所属 | 七崩賢 |
能力 | 服従させる魔法(アゼリューゼ) |
初登場 | 8話 |
状態 | 死亡(フリーレンにより討たれる) |
アウラは、魔王直属の幹部である七崩賢の一人として登場します。
彼女の異名である「断頭台」は、敵を《服従させる魔法(アゼリューゼ)》で操った後、首を落としてアンデッド化させる戦法に由来します。
500年以上生きたアウラは、その膨大な時間をすべて魔力の鍛錬に費やし、驚異的な力を手に入れました。
しかしその力を誇示するだけではなく、冷静に状況を見極めてから動く「慎重派」としての一面も持ち合わせていることが特徴です。
【葬送のフリーレン】断頭台のアウラの能力
服従させる魔法(アゼリューゼ)
アウラの最大の武器である《アゼリューゼ》は、自身と対象の魂を天秤にかけ、魔力の大小によって支配・被支配が決定されるという異質な魔法です。
この魔法の特異性は「魔力の最大値」ではなく「現在値」を参照する点にあり、アウラは敵の魔力を削った上で確実に仕留める戦術を取ります。
ただし、相手の魔力が自分を上回っていた場合、自らが操られるというリスクも存在し、それを熟知している彼女は安易に魔法を使うことはありません。
過去の戦いでは、ヒンメルの一撃により魔法発動の寸前で阻止されたこともあり、フリーレンとの戦いでは更なる慎重さが求められました。
しかしその慎重さをも上回る「魔力偽装」という奇策によって、アウラ自身がフリーレンの術中にはまり、皮肉にも自らの魔法に支配されてしまいます。
【葬送のフリーレン】フリーレンとの再戦とアウラの最期
アウラが再登場するのは、勇者ヒンメルの死から約20年後のグラナト領。
かつての屈辱を晴らすため、再びこの地に侵攻し、不死の軍勢とともに街を包囲します。
しかしそこに現れたのは、かつての仲間の言葉を胸に刻み続けるフリーレンでした。
アウラは、彼女に対して「ヒンメルはもういないじゃない」と呟きます。
この発言は、アウラの悪意ではなく、長命種である魔族ゆえの“時間感覚の違い”による純粋な疑問でした。
しかしその無神経な言葉は、フリーレンの中で「魔族は人間とは決して相容れない存在だ」と再認識させるきっかけとなります。
結果的に、フリーレンの魔力制限によって、アウラは自らの《アゼリューゼ》により敗北。
命じられるまま、自らの首に剣を当てて絶命します。
最後まで敗北を受け入れられず、悔し涙を浮かべながら消えていくその姿は、傲慢さと誇りの狭間で揺れた一人の魔族の末路を象徴していました。
【葬送のフリーレン】断頭台のアウラについてまとめ
断頭台のアウラ――誇り高き魔族の哀しき最期
断頭台のアウラは、力に溺れた暴君ではなく、魔力に絶対の自信を持ち、冷静に戦術を組み立てる策略家でした。
しかし、ヒンメルやフリーレンのように“他者のために戦う”人間たちの想いに触れることなく、自らの価値観だけで生きた彼女は、結局その価値観の狭さゆえに滅びの道を辿ります。
彼女の姿は、「時間の流れ」と「思い出の重さ」が種族間でどれほど異なるか、そしてそれがいかに悲劇を生むかを教えてくれる存在だったのかもしれません。
今後の物語においても、アウラのように“魔族の論理”で生きる存在と、フリーレンのように“人間の想い”で行動する存在との対比が、物語に深みを与え続けることでしょう。