マンガ誌アプリ「少年ジャンプ+」で連載中の遠藤達哉先生による漫画『SPY×FAMILY』。
スパイの父・ロイド、殺し屋の母・ヨル、人の心が読める娘・アーニャが互いに正体を隠しながら疑似家族として暮らす日常を描いた大人気作品です。
本作は、ドタバタで温かい日常と、各国間の平和を守るために奮闘するシリアスな物語のギャップが読者を惹きつけています。
今回はスパイファミリー124話の内容について解説していきます。
Contents
【スパイファミリー】123話までのあらすじ
第123話(前編・後編)は、イーデン校の七不思議の一つ「旧校舎の悪魔儀式」を巡る生徒たちの肝試しと、続く急展開を描きました。
凄腕スパイ<黄昏>(ロイド)は同級生の祖父母に対する疑念を抱き続ける一方、アーニャは「おばけ」にワクワクし、ダミアン(次男)や級友たちと旧校舎へ侵入します。
旧校舎では、成績の悪い生徒を人体実験に使っていたという大戦中の噂が語られ、イーデン校と「プロジェクトアップル」の関連が改めて示唆されました。
アーニャが「帰れ…近づくな…」という邪悪な心の声を拾い、スカラーのマントのような黒い影が窓を横切ると、生徒たちはパニックに陥ります。
皆が逃げ出す中、直前まで怖がっていたダミアンは、パニックで動けなくなったアーニャを迷わず助けに戻り、おんぶして脱出しました。この行動は、ダミアンの成長を示すハイライトとして高く評価されています。
幽霊騒動は、濡れた靴が4組の生徒ビル・ワトキンスの落とし物だと判明し、ひとまず収束しますが、翌日、同級生のコニーが、ヘンリー・ヘンダーソン先生が学校をクビになるかもしれないという衝撃的なニュースを伝え、物語は学園の体制に関わる新たなシリアス展開へと突入しました。
【スパイファミリー】124話のあらすじ最新話
ヘンダーソン先生、収賄の疑いをかけられる
第3寮寮長を務めるヘンリー・ヘンダーソン先生は、日々の雑務に骨を折っている中、校内で大騒動が発生します。校内には「“正義の匿名ジャーナリスト”」が作成したゴシップ新聞(ビラ)がばら撒かれていました。
そのビラの内容は、「第3寮寮長ヘンリー・ヘンダーソン収賄の疑い!テスト問題と思われる書類をイーデン生保護者に渡し金銭を受け取った瞬間!」という衝撃的なものでした。
教職員たちが動揺する中、ヘンダーソン先生は「無論ワシは潔白です」と否定します。
しかし、校長は冷静に対応しつつも、ヘンダーソン先生が次の初等部中間考査の史学担当の試験委員であったことから、問題文の原文の所在を確認させます。
すると、印刷前の問題文が保管されていたはずの、本人と校長以外開けられない保管棟の個人金庫から、問題文の原本が盗まれていることが発覚します。
この状況に対し、若めの職員が「ステラを金で売り渡す行為に等しい」と騒ぎ立て、さらにヘンダーソン先生の過去の経歴(新任の頃に政治犯として逮捕されたこと)を持ち出して執拗に糾弾します。
校長は「それとこの件に何の関係が?」と若者を制しますが、問題文が盗まれた事実は重く、ヘンダーソン先生は管理責任を問われ、授業から外されることになります。
ロイドの分析とヘンダーソン先生の辞職
ゴシップ新聞は生徒たちにも広まり、アーニャもそれを見て驚愕します。アーニャは新聞を剥がし取り、「きねんにもってかえる」と友人をドン引きさせながら持ち帰ります。
アーニャがロイドに新聞を見せると、ロイドは情報が既に自分にも入っていたことを確認します。
ロイドは情報の真偽不明であるとしながらも、新聞を分析し、心の中で「…これは本物の可能性があるぞ」と結論付けます。
凄腕スパイであるロイド(黄昏)が「情報の精査なんてのは分析班でさえ難儀するものだ」と認識しつつも、「本物の謀略が絡んでいる案件」だと判断した可能性が示唆されます。
アーニャはロイドの心を読み、動揺しながらも、「(心の声を読んで)せんせえに“わるいことしたか?”ってきく」という、能力を使ったクレバーな対応を考えます。
しかし事態は急展開します。
翌日、ヘンダーソン先生は「一身上の都合により当校を辞職」すると発表しました。事件性は断定されなかったものの、先生は自身の管理の甘さが騒ぎを招いたとして身を引いたのです。
先生は「ワシも少々疲れた。頃合いだったのだよ…」と述べました。
トニトおばさんと真犯人の正体
ヘンダーソン先生の辞職に対し、普段は厳格なシュラーク先生(トニトおばさん)トニトを食らわせ、「子どもたちに最後の挨拶くらいしていきなさい」と促しました。
シュラーク先生とヘンダーソン先生は長年の同僚であり(マーサとは同学年)、先生への信頼と情が垣間見えます。
先生の教え子たちが泣いて引き止める中、アーニャは先生の心を読み、「己が良心に恥じる行いはなかったとワシ自身が知っておればそれでよい」というヘンダーソン先生の潔白な信念を確信します。
先生が教育局へ向かう際、生徒のコニーが、かつて旧校舎で幽霊(?)に投げつけた「聖水」(香水)の変な匂いがする人物に気づきます。その匂いを身にまとっていたのは、騒ぎ立てていた若手職員でした。
アーニャがこの若手職員の心を読んだところ、彼こそが「あんな手のこんだ新聞作らなくても追い込めたんじゃねーの?」と心の中で独白しており、ヘンダーソン先生を陥れた真犯人であることが判明しました。
アーニャは「あいつがはんにん…!?あいつをつかまえれば、せんせえすくえる!かも」と考え、事件の解決に向けて動き出すところでこの話は幕を閉じます
【スパイファミリー】過去の記事はこちら
過去の話のリンクを張っておきます。過去の考察記事を見たい方はこちらからどうぞ。
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