マンガ誌アプリ「少年ジャンプ+」で連載中の遠藤達哉先生による漫画『SPY×FAMILY』。
スパイの父・ロイド、殺し屋の母・ヨル、人の心が読める娘・アーニャが互いに正体を隠しながら疑似家族として暮らす日常を描いた大人気作品です。
本作は、ドタバタで温かい日常と、各国間の平和を守るために奮闘するシリアスな物語のギャップが読者を惹きつけています。
今回はスパイファミリー115話の内容について解説していきます。
Contents
【スパイファミリー】114話までのあらすじ
113話ではアーニャが知らないうちに他の男子と仲良くなっていたことに動揺したダミアンが自身の内面と向き合う様子が描かれました。
さらに親友であるエミールやユーインにも波及し、彼らも「ザワワ」に取り憑かれる状況に。

114話ではヨルの弟であるユーリに焦点を置いた話になっていました。
ユーリは久方ぶりに「姉」ヨルとの再会しレストランで食事を楽しみましたが会話ではアーニャとの日常やロイドばかりであり、ユーリは姉の生活の中に自分がいないというその現実に切なくなってしまいます。

【スパイファミリー】115話のあらすじ
- 国家保安局のヴィルカー局長がガーデンの店長を訪問
- 政治と軍事の狭間で揺れる〈ガーデン〉の立ち位置
- ヨルが見せる優しさと、殺し屋としての鋭さの対比
- ガーデン所属の〈弟切〉による襲撃と緊迫の対峙
秘密会議の舞台
冒頭、長い並木道を走る一台の車が描かれます。
その先に現れるのは、まるで中世の要塞のような重厚な館。
この館は16世紀に王族の居城として建てられ、現在は〈ガーデン〉の作戦拠点の一つとなっているのです。
到着したのは国家保安局のヴィルカー局長。彼はガーデンの店長との会談のためにこの地を訪れていました。
中に案内されると、格式ある調度品と広々とした窓から差し込む光の中、厳粛な空気が満ちていきます。
ガーデンの信条と鉄の掟
会談中、ヴィルカー局長が葉巻に手を伸ばすと、店長が静かに制止します。
「一本吸っても?」と笑うヴィルカー局長に対し、「ダメです。葉巻ごと首を切り落としますよ」と微笑みながらも冷徹に返す店長。
そのやり取りには、遊びのない緊張感と、ガーデン内の厳格な規律が浮かび上がります。
ワインを片手に語られるのは、政治的忖度を徹底して排除するガーデンの姿勢。
「我々が仕えるのはこの国であって、政党や権力者ではありません」――この信条がいかに彼らの行動指針となっているのかが浮き彫りになります。
ワインは家庭農園でつくられたものだと店長が語る描写からも、無駄を嫌い、贅沢を良しとしない組織文化が読み取れます。
心優しいヨルのいばら姫としての実力
一方その頃、ヨルは任務の一環として訪れた庭園で、植物に囲まれた穏やかな時間を過ごしていました。
植物に詳しいマシューと会話を交わしながら、眠れないメリンダのことを気にかける姿は、心優しいヨル・フォージャーの姿でした。
小さなてんとう虫が指に止まり、ヨルはそれを愛おしげに見つめます。
しかし、その直後、風を切る音と共にナイフが彼女を襲います。
ヨルは一瞬のうちに体を動かし、見事に回避。しかも虫を傷つけることなく保護するという超人的な身のこなしを見せます。
この一連の動きからは、彼女がいかに〈いばら姫〉としての鍛錬を積んできたかが窺えます。
ガーデンの〈弟切〉とヨルの対峙
その場に現れたのは、鋭い視線と銀髪を持つ女性。
彼女はガーデンの〈弟切〉と呼ばれる存在であり、「害虫を愛でるな」と告げるその声には、冷たくも鋭い感情が込められていました。
〈弟切〉はヨルの存在に明確な敵意を抱いており、一触即発の緊張が流れます。
しかし、そこへ登場したのがガーデンの店長。
彼の一言「お茶でもしながら話をしましょう」によって、場の空気が柔らかくなり、殺伐とした空気は一旦和らぎます。
ガーデンのメンバーはどうやら店長への報告に来たようです。
〈ギンピー〉という新登場のキャラもここで登場します。
〈いばら姫〉の新たな任務
会談の終盤、ヴィルカー局長はミテラオオジカの近年横行している密漁に国境警備隊が一枚嚙んでいると思われるといい、この調査協力をガーデン店長は承諾します。
ガーデンの店長は南部地域における違法組織の活発化について言及。
「この地はかつて皇帝の御用地であり、不敬者の組織がガーデンの情報網だけでは追い切れなかった」としています。
密漁者自体は大したことはないが、数が多く森では凶暴な肉食獣などがおり、危険度がそれなりにあるとのこと。
今回の任務ではヨルとマシューさん、サポートで〈弟切〉が帯同することになりました。
【スパイファミリー】過去の記事はこちら
過去の話のリンクを張っておきます。過去の考察記事を見たい方はこちらからどうぞ。
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