「葬送のフリーレン」は、魔王討伐後のエルフの魔法使いフリーレンが、仲間たちとの旅を振り返りながら、新たな冒険を通じて自身の人生の意味を見つけ出すファンタジー漫画です。
葬送のフリーレンの「神技のレヴォルテ編」は、一級魔法使い編や黄金郷のマハト編ほどは長くないにしろ、そこそこのボリュームがある中編エピソードです。
神技のレヴォルテ編が始まるのは葬送のフリーレン8巻の71話「討伐依頼」からです。
葬送のフリーレンのアニメ2期は、レヴォルテ編がメインとなるでしょう。
ここでは「神技のレヴォルテ編」について詳しくまとめていきます。
Contents
【葬送のフリーレン】神技のレヴォルテ編の概要
神技のレヴォルテ編は、大陸魔法協会の一級魔法使いであるゲナウとメトーデが、魔族の将軍「神技のレヴォルテ」とその配下を討伐する任務に挑む物語です。
本編では、ゲナウの過去と因縁が深く絡み、戦士としての信念、人間の矛盾、そして魔族の持つ知性と戦略が描かれます。
レヴォルテは、魔王軍の「将軍」と呼ばれる熟練の戦士型魔族の一体であり、彼自身の独自の美学を持つ戦士です。
彼の剣技は人間を凌駕するほどの練度を誇り、さらに彼の武器である「神技の砕剣」は魔法によって重さを自在に変えられる特殊な性質を持っています。
レヴォルテは、単なる強大な戦士ではなく、高い知能を持ち、人間の行動パターンを学習し、それを欺く戦略を立てる狡猾な魔族です。
彼は、人間が持つ「死者を弔う」という行動原理さえも戦術に利用し、ゲナウたちを翻弄します。
また、彼の配下には強力な魔族が3体存在し、それぞれが特殊な能力を持っています。これにより、ゲナウとメトーデだけでなく、フリーレンやフェルンといった他の一級魔法使いたちも戦いに巻き込まれ、熾烈な戦闘を繰り広げることになります。
本編では、戦士としての誇り、個々の戦闘スタイル、そして魔族と人間の相違点が巧みに描かれ、ゲナウの成長と彼が抱える矛盾が物語の核心となっています。
【葬送のフリーレン】神技のレヴォルテ討伐の背景
ゲナウとメトーデは、大陸魔法協会の指示のもと、レヴォルテ討伐の任務を受けることになります。
彼らが向かった村は、ゲナウの故郷でした。しかし、その村は既に魔族によって滅ぼされており、ゲナウにとってこの戦いは単なる任務以上の意味を持つものとなります。
また、ゲナウには過去にパートナーをレヴォルテによって殺された過去があり、彼にとってこの討伐は復讐の意味も含んでいました。
レヴォルテはこの事実を知りながらも、ゲナウの心理を巧みに利用し、彼を精神的に追い詰めます。
ゲナウとメトーデは村で討伐を進める中、フリーレンたちと合流し、レヴォルテとの戦いに挑みます。
このレヴォルテ編では、単なる戦闘だけでなく、戦士としての誇り、復讐と正義の違い、そして人間と魔族の根本的な違いがテーマとなっています。
【葬送のフリーレン】神技のレヴォルテとは? その強さと特徴

神技のレヴォルテは、魔王軍において「将軍」と呼ばれる魔族の一体です。
「将軍」とは、人間が魔族の熟練戦士を指して呼ぶものであり、魔王軍の正式な役職ではありません。
彼らは魔法ではなく、武術を駆使する魔族であり、通常の魔族とは一線を画した戦闘能力を誇ります。
レヴォルテは、上半身こそ人間に近い姿をしているものの、4本の腕を持ち、下半身が蛇という異形の姿をしています。
彼の最大の特徴は、魔法によって重さを自在に変えられる4本の剣「神技の砕剣」を操ることです。これにより、
- 剣を羽のように軽くし、高速で振るう
- 相手に命中する瞬間に剣を巨岩のように重くし、致命的な一撃を与える
といった戦法を可能とし、まさに「神技」と呼ぶにふさわしい剣術を誇ります。
さらに、レヴォルテは戦闘において冷静な分析力を持ち、敵の心理を利用する狡猾さを備えています。
彼は過去に殺害した人間の言動を記憶し、そこから人間の行動パターンを学習することで、敵を巧みに欺き、戦いを優位に進める能力を持っています。
彼の戦闘スタイルは、単なる武力だけでなく、知略も兼ね備えたものであり、人間の戦士とは全く異なる概念を持つ魔族の「将軍」としての矜持が表れています。
【葬送のフリーレン】神技のレヴォルテの配下たち
レヴォルテには、名前を持たないものの、強力な能力を持つ3体の魔族が仕えています。
これらの魔族もまた、戦闘能力が極めて高く、フリーレンやフェルンたちを苦戦させる存在です。
変身能力を持つ少女のような魔族

無邪気で明るい性格ですが、実際は極めて残忍で冷酷な魔族です。
変身能力を駆使し、人間に擬態して欺きながら襲いかかります。
レヴォルテの指示により、戦略的に人間を欺き、心理戦を仕掛けます。
霧を操る角の折れた魔族

魔力探知すら無効化する特殊な霧を発生させ、戦場を支配します。
視界を奪うだけでなく、敵の魔法を封じる効果も持っています。
その能力により、フェルンたちは大きな不利を強いられます。
目隠しをした剣士の魔族

二刀流の剣術を駆使し、接近戦を得意とする。
攻撃を扇風に変える魔法を持ち、防御と攻撃を兼ね備えています。
メトーデとの戦闘では、互角の攻防が繰り広げられます。
これらの魔族の存在により、レヴォルテ討伐は単なる戦闘ではなく、各キャラクターの成長や戦略が試されるものとなります。
【葬送のフリーレン】討伐任務の開始
ゲナウとメトーデは村の魔族を殲滅し、遺体を教会へ運んでいました。
そこへ、別の討伐依頼を受けたフリーレン一行が合流します。
フェルンも大陸魔法協会から依頼を受けており、両者はここで協力関係を結ぶことになります。
ゲナウたちが討伐した魔族の中には、村の護衛を担っていたノルム騎士団の遺体も含まれていました。
ノルム騎士団は少数精鋭ながら非常に強力な部隊で、フリーレンに言わせれば、シュタルクよりも強いとのこと。
村にいた魔族は彼らよりもはるかに弱い魔族しか残っていなかったため、ノルム騎士団が簡単に全滅するとは考えにくいとゲナウは考えていました。
そのため、ゲナウとメトーデは「まだ強力な魔族が潜んでいる」と推測します。
【葬送のフリーレン】神技のレヴォルテ配下との戦い
ゲナウとシュタルクは遺体を守るために残ることにしました。
フリーレンとフェルン、メトーデは魔族を探すために北の砦に向かいます。
そんな中、フリーレンたち二手に分かれたのを見かねて、レヴォルテの配下が魔力探知を使って居場所を特定してきました。
フリーレンたちも即座にそのことに気が付き、戦闘態勢に入ります。霧を操る魔族に視界と魔力探知をふさがれ、メトーデと分断されてしまいます。
霧により魔力探知が封じられ、このままでは戦況は不利になる一方でした。
メトーデは霧が晴れればこの状況をフェルンが打開できると考え、魔族と戦いながら霧の解析を行います。
目隠しをしている剣士の魔族は激しい猛攻をしているにもかかわらず殺意がないメトーデにどこか違和感を感じていました。
しかし、その魔族が違和感に気が付いた時にはメトーデが霧の解析が終わっていたころで、フェルンは対峙していた霧を操る魔族の目の前から消えていました。
霧を操る魔族が再び霧を作り出そうとしたその瞬間、フェルンは魔力探知外からの超長距離のゾルトラークで魔族を倒しました。
さらに、目隠しをしている剣士に対しても超長距離からのゾルトラークで撃退し、レヴォルテの配下を倒すことに成功しました。

【葬送のフリーレン】神技のレヴォルテとの戦い
レヴォルテは「人間は死体を守るために村に残る習性がある」といい村にやってきます。
村を守っていたゲナウとシュタルクはレヴォルテと直接対峙することになります。
シュタルクは果敢に攻撃を仕掛けますが、レヴォルテの剣技と戦闘能力は圧倒的でした。
レヴォルテは戦闘中にゲナウの過去を語り、彼の精神を揺さぶろうとします。
そんな中、ゲナウの前に生存者と思われる子供が現れますが、これは変身魔族による罠でした。過去にパートナーをレヴォルテに殺された記憶が蘇り、ゲナウは一瞬の隙を突かれ重傷を負います。
さらに、彼は「生存者の確認はしっかりすべきだ」と挑発し、変身魔族を利用してゲナウを罠にかけます。
しかし、ゲナウはすんでのところでそれを見破り、変身魔族を瞬殺します。
その後、シュタルクとゲナウは重傷を負いながらも、最後の力を振り絞ってレヴォルテを討ち取ります。
【葬送のフリーレン】戦いの結末とメトーデの加入希望
戦いが終わり、ゲナウたちは討伐任務を成功させます。
しかし、シュタルクは重傷を負い、メトーデの回復魔法によって命を取り留めます。
その後、メトーデはフリーレンたちのパーティーに加入を希望しますが、フェルンの反対もあり断られます。
一方、ゲナウは討伐の成功を見届け、最後に感謝の言葉を述べます。こうして、レヴォルテ討伐編は幕を閉じます。
【葬送のフリーレン】神技のレヴォルテ編まとめ
- レヴォルテは戦士型の魔族で、圧倒的な剣技と知能を持つ強敵
- ゲナウの過去と因縁が絡む戦いとなり、彼の成長と葛藤が描かれる
- フリーレン、フェルン、メトーデも強敵と戦い、協力して勝利を掴みとる
- 戦闘後、メトーデはフリーレンのパーティー加入を希望しますが、却下される
レヴォルテ討伐編は、ゲナウの内面に焦点を当てたストーリーであり、魔族との戦いだけでなく「人間の矛盾」や「生き方」についても考えさせられるエピソードとなりました。

【葬送のフリーレン】考察記事はこちら
考察記事のリンクを張っておきます。過去の考察記事を見たい方はこちらからどうぞ。
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