『カグラバチ』は週刊少年ジャンプにて連載中の、剣と妖術をテーマにしたダークファンタジー作品です。
復讐に燃える青年・六平チヒロを主人公に、妖術師たちとの壮絶な戦いと人間模様が描かれています。
本記事では、物語の重要人物のひとりであり、六平チヒロの師匠にして頼れる相棒――「柴登吾(しば とうご)」について詳しくご紹介します。
Contents
【カグラバチ】柴登吾のプロフィール

名前 | 柴登吾 |
---|---|
性別 | 男 |
年齢 | 39歳 |
妖術 | 瞬間移動 |
基本情報
柴登吾は、関西弁で冗談を飛ばしつつも、圧倒的な実力を誇るベテラン妖術師です。
ポーカーフェイスで内心では鋭いツッコミを入れるなど、ひょうひょうとした態度が印象的ですが、その本質は極めて冷静かつ理知的。
敵の眼球にタバコを突きつけて尋問するという容赦のなさも持ち合わせています。
その実力は、毘灼の統領・幽に「妖術師の中では天井を叩いている」とまで評されるほどで、特に瞬間移動の妖術を自在に使いこなします。
ただし、この妖術には何らかの制限があり、連続使用で負傷したり、同伴者が転移時に吐きそうになるなどのデメリットも描写されています。
それにもかかわらず、地下や遠隔地、封印領域までも一瞬で移動するなど、応用範囲は極めて広く、未だ底知れない能力をもっています。
過去の経歴
柴登吾は、かつて国家直属の特殊機関「神奈備」に所属していた経歴を持ちます。
神奈備は妖術や妖刀の管理・戦闘を担うエリート集団であり、そこに所属していた柴登吾の実力は折り紙付きです。
六平国重とは旧知の仲であり、妖刀の危険性や扱いについて深い理解を有しています。彼らは共に戦場を駆け抜け、幾多の修羅場を経験してきた戦友でもあります。
国重の死後、遺されたチヒロを保護し、その成長を支える役目を買って出たのも、彼の責任感から来るものです。
彼はただの“戦士”ではなく、“守るべきものを守る者”として、次の世代へ意志を継がせようとしているのです。
裏社会にも通じており、情報収集力と人脈にも長けています。
敵組織「毘灼」や裏の情報網から必要な情報を引き出す術に長けており、戦闘面だけでなく情報戦でも重要な役割を担っています。
性格・人物像
柴登吾は、六平チヒロの育成と戦闘を支える重要人物です。
黒髪に顎髭をたくわえた中年男性で、常に関西弁で話す陽気な性格が特徴です。
初対面でも壁を作らない人懐っこさがあり、場の空気を和ませるムードメーカーでもあります。
しかし、その裏には冷静沈着な判断力と長年の戦いによって培われた実力が隠されています。
実際、妖術師の中でもトップクラスの力を持ち、敵味方問わず一目置かれる存在です。
軽口を叩きながらも誰よりも状況を見抜き、正確な助言と行動で周囲を導く姿は、まさに頼れる“兄貴分”です。
物語の序盤では、六平チヒロが絶望の淵に立たされたときに登場し、精神的な支えとなって立ち上がるきっかけを与えました。
【カグラバチ】柴登吾の妖術「瞬間移動」の特徴
空間を自在に操る妖術
柴登吾の最大の武器は、広範囲の空間を自由に移動できる妖術「瞬間移動」です。
片手で掌印を結ぶことで発動し、まるでワープするかのように描かれます。彼自身の移動はもちろん、触れた対象も共に転移させることが可能です。
一方で、この術には未解明の制約が存在しており、連続使用が困難な場面もあります。
作中では、転移に失敗して負傷する描写もあり、万全の術ではないことがうかがえます。
また、誰かを伴っての転移には強い負荷がかかるようで、慣れていない人物は転移時に吐き気を催す描写もありました。
それでもこの術の応用範囲は広く、地上から遥か上空、地下、あるいは結界の張られた空間など、常識では到達不可能な場所へも一瞬で転移することができます。
合図とともに、指定した人物のいる地点へ正確に現れるなど、まだまだ底知れぬ能力を秘めています。
特に、漣家の精鋭部隊“濤(トウ)”との戦いでは、この瞬間移動が単なる移動能力ではないことが示唆されました。
柴登吾は、この戦闘において単身で“濤”の3人をほぼ無傷で圧倒し、命を奪うことなく無力化しています。
【カグラバチ】柴登吾の教育者としての実力
柴登吾は玄力や妖術の扱いにも長けており、教導者としても優秀です。
実際、伯理が妖術をうまく扱えなかった原因を的確に見抜き、彼女が覚醒するためのきっかけを与えています。
その理路整然とした説明力と戦術眼もまた、柴登吾の底知れぬ魅力の一つと言えるでしょう。
長年の戦場経験を積んできた歴戦の戦士であり、どんな危機的状況でも冷静に対応できるタフな精神力を持っています。
また、六平チヒロに対しては単なる保護者としてではなく、戦士としての在り方や心構えを教え込む師匠としての一面を見せています。
実戦を通じて教えるスタイルで、時に厳しく、時に優しく支えるその姿勢は、まさに“育てるプロ”です。
彼の教えは、チヒロが成長する大きな原動力となっており、冷静さと覚悟を身につけるきっかけを与えました。
「強くなることより、生き残ることを優先しろ」という台詞に、彼の戦場観と深い思いやりが滲み出ています。
【カグラバチ】柴登吾が裏切り者である可能性
作中では一貫して味方として振る舞っている柴登吾ですが、実は「裏切り者ではないか」という疑念も一部読者の間で囁かれています。
その根拠となるのは、彼が過去に属していた神奈備という組織との微妙な距離感や、情報の出し惜しみとも取れる発言です。
特に、妖刀に関する知識や毘灼の動向について、彼が「どこまで知っていて、どこから伏せているのか」が曖昧な場面が散見されます。
また、彼がチヒロに授ける言葉の中にも、時折含みのある表現が見受けられ、読者の中にはその意図を訝しむ声も少なくありません。
さらに、漣家の精鋭部隊“濤”との戦いにおいても、圧倒的な実力で相手を無力化しながらも命を奪わなかったという点が一部では「敵に情を見せたのでは」と解釈されています。
これが単なる慈悲なのか、それとも何か裏の意図があるのかは、今後の展開次第と言えるでしょう。
【カグラバチ】柴登吾の人間関係
六平国重
柴登吾と六平国重は、戦友とも呼べる長年の付き合いがありました。
国重が妖刀を作り続けるなかで、使用者である妖術師として共に戦ってきた背景があります。「国重の妖刀は責任を伴う」と語る柴の言葉からは、彼がその信念を誰より理解していたことがうかがえます。
また、妖刀の扱いに関しても慎重であり、国重が伝えきれなかった情報をチヒロに伝える役割も果たしています。
その姿は、まるで“父親代わり”のようでもあります。
六平チヒロ
チヒロにとって柴登吾は、父を失った後に現れたもう一人の「導き手」です。
戦い方だけでなく、仲間を守る意志、妖刀に対する責任、そして「生き方」そのものを教えてくれた存在です。
チヒロの力が暴走しそうなとき、唯一止められるのも柴登吾。
師弟でありながら、互いの命を預け合う戦友のような関係でもあります。言葉数は少なくても、その信頼の深さは随所に感じられます。