『SAKAMOTO DAYS』は、元伝説の殺し屋・坂本太郎が、家族を守るために再び戦いに巻き込まれるアクション漫画です。
ところが、今期放送中のアニメ『SAKAMOTO DAYS』が、一部の視聴者から批判を受け、炎上しているとの声が上がっています。
決してクオリティが低いわけではないのに、なぜ賛否が分かれているのでしょうか?
今回の記事ではその理由について詳しく解説していきます。
- 『SAKAMOTO DAYS』が炎上している理由
- アニメと原作の違いが招いた反応
- 今後の展望とファンの期待
Contents
SAKAMOTO DAYSとは?原作の魅力をおさらい
『SAKAMOTO DAYS』は、鈴木祐斗による漫画で、2020年から『週刊少年ジャンプ』で連載されています。
本作の主人公・坂本太郎は、かつて「伝説の殺し屋」として恐れられていましたが、愛する家族と平穏な日常を過ごすために表の世界から足を洗います。
しかし、過去の因縁や新たな刺客が次々と現れ、家族を守るために再び戦いの道を歩むことになります。
この作品の魅力は、激しいアクションシーンとユーモアのバランスにあります。
- 圧倒的なアクションの迫力:坂本が見せる殺し屋としての技は、まるで映画のようなダイナミックさを持ち、読者を魅了します。
- ギャップのある主人公:普段は温厚でぽっちゃりとした坂本が、一度戦闘に入ると圧倒的な力を発揮するこのギャップが魅力的です。
- コメディとシリアスの絶妙なバランス:殺し屋というシリアスなテーマながらも、ユーモアが随所に散りばめられています。
このような要素が組み合わさり、『SAKAMOTO DAYS』はジャンプの中でも独自の存在感を放つ作品となっています。
アニメ版への期待と現実のギャップ
ジャンプ作品のアニメ化は、近年、非常に高いクオリティが求められる傾向にあります。
特に『呪術廻戦』や『チェンソーマン』、『ダンダダン』などの近年のヒット作が映像面で大きな進化を遂げたことにより、『SAKAMOTO DAYS』にも同様のクオリティが期待されていました。
アニメ化発表時には、ファンの間で「どれほどダイナミックなアクションを見せてくれるのか?」と期待が高まっていました。
しかし、実際に放送が開始されると、視聴者の間で評価が大きく分かれることとなりました。
炎上の主な理由
理由1:アクションシーンの演出に対する不満
『SAKAMOTO DAYS』の最大の見どころは、スピード感溢れるアクションです。原作では、キャラクターの動きが非常に滑らかで、迫力のある戦闘が展開されます。
しかし、アニメ版ではその勢いが抑えられた演出となっており、視聴者の期待を裏切る形となりました。
- バトルシーンのアニメーションがスピード感に欠ける
- 戦闘時のカメラワークが単調で、動きの迫力が伝わりにくい
- 原作のキレのあるアクションがアニメで十分に表現されていない
これにより、「期待していたアクションの迫力がなかった」と感じる視聴者が多かったのです。
理由2:作画クオリティへの賛否
アニメの作画は決して悪くはなく、むしろ細部まで丁寧に描かれています。
しかし、『呪術廻戦』や『チェンソーマン』のような映画レベルの作画と比較されると、相対的に見劣りする印象を与えてしまいました。
『サカモトデイズ』のアニメ化が発表された際、多くのファンが期待を寄せました。
しかし、PV(プロモーションビデオ)が公開されると、その作画や演出に対する懸念の声がすぐに上がりました。
- 作画が静的で、動きが少ない:「戦闘シーンのダイナミックさが足りない」「止め絵が多く、迫力を感じられない」
- 演出が古臭い:「カメラワークやカット割りが単調で、最近のアクションアニメと比べると見劣りする」
- 声優の違和感:「キャラクターの声がイメージと異なる」「ボイルの声が渋すぎる」
こうした意見が多数寄せられ、放送前から「本当に大丈夫なのか?」という疑問の声が広がっていました。
しかし、放送開始後、第1話から第4話までは「思ったより悪くない」「意外と楽しめる」といった意見も出てきました。
ところが、第5話で状況が一変することになります。
第5話「ボイル戦」でのクオリティ低下が決定打に・・・
アニメ『サカモトデイズ』第5話では、物語の序盤の山場となる「ボイル戦」が描かれました。
ボイルは人気のあるキャラクターであり、彼が繰り広げる戦闘シーンは原作でも特に印象的なもののひとつです。
しかし、アニメ版ではその迫力が十分に再現されず、多くの視聴者の期待を裏切る形となりました。
- 作画のクオリティが低い:「バトルシーンの動きが少なく、迫力がない」
- スローモーションの多用:「緊張感がなく、まるでスライドショーのよう」
- 演出が単調でチープ:「カメラワークが工夫されておらず、メリハリがない」
特に問題視されたのは、観覧車での戦闘シーンの迫力不足です。
原作では、ボイルがズタボロになりながらも戦い抜く姿が描かれていましたが、アニメではボイルの服がほぼ無傷のまま。
このような細かい部分の再現不足が、ファンの不満をさらに加速させる要因となりました。
理由3:原作とアニメの方向性の違い
アニメでは原作の序盤が描かれていますが、この時期のストーリーはコメディ要素が強く、シリアスなバトルシーンが少なめです。
そのため、「シリアスなアクションが見たかったのに、思っていたものと違う」と感じる視聴者が出てきました。
また、原作の後半になるにつれてバトル要素が増えていくため、今後のアニメ展開次第では評価が変わる可能性があります。
制作会社はどこ?
アニメ『サカモトデイズ』の制作会社はトムス・エンタテインメントです。
「Dr.STONE」「弱虫ペダル」などのテレビアニメを手掛けている制作会社です。
『サカモトデイズ』はジャンプの看板漫画の一つではありますが、同時期(2025年1月)にトムス・エンタテインメントが担当する「Dr.STONE」の第4期がスタートすることもクオリティ低下の原因の一因ではないかと思います。
制作会社にもリソースに限界がある以上、高いクオリティの作品を同時期に作り上げることは非常に困難です。
「Dr.STONE」の第4期は作品の集大成といえる出来栄えにしなければいけません。
トムス・エンタテインメントとしては、『サカモトデイズ』のアニメにリソースを割けなくなったために、低クオリティになってしまったのだと思います。
もし、『サカモトデイズ』のアニメ化が違う時期になっていたら違う結末になっていたかもしれません。
まとめ
『SAKAMOTO DAYS』のアニメが炎上している理由は、「アクションシーンの演出不足」「作画クオリティへの期待の高さ」「原作の方向性との違い」によるものです。
しかし、アニメ自体のクオリティは決して低くなく、今後の展開によっては評価が向上する可能性もあります。
ファンの期待は高いですが、これからのアニメの進化を見守りながら楽しんでいきましょう!