『サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと』に登場する七賢人は、リディル王国の魔術師の頂点に立つ精鋭たちで、物語の核心を担う重要な存在です。
Contents
【サイレント・ウィッチ】七賢人とは?
リディル王国における魔術師の頂点
七賢人は、リディル王国の魔術師の頂点に立つ7名の精鋭であり、国家の危機管理や国王直属の特命を担っています。
彼らは「魔法伯」の爵位を持ち、魔力量が150以上であることが最低条件です。
個性的で強力な魔術師たちが揃っており、中には「人格破綻者集団」「7変人」と揶揄される者もいます。
魔法伯の称号と選定条件
七賢人に選ばれる条件は非常に厳しく、魔力量が150以上であることが最低条件です。
この基準を満たし、高度な専門魔術を極めた者には、特別な爵位である「魔法伯」が授与されます。
これは伯爵位に相当する特別な貴族階級であり、実際の扱いは伯爵位以上とされています。
魔力量は20歳までにピークを迎え、その後は緩やかに減少するため、若者が就任しやすく、高齢者は引退しやすい構造になっています
物語における役割と特徴
七賢人は国家の危機管理や国王直属の特命を担い、王国の安定と繁栄を支える役割を果たします。
しかし、その肩書きに反して人間関係構築に難がある個性的な人物が多く、「7変人」という通称を持つことがあります。
彼らは多種多様な魔術の専門家であり、必ずしも戦闘に長けているわけではありませんが、各々が独自の強みを持っています。
また、政治的な派閥争い(第一王子派と第二王子派)に巻き込まれることもありますが、現役の半数以上は政治に興味がないとされています。
【サイレント・ウィッチ】七賢人メンバー紹介
モニカ・エヴァレット(沈黙の魔女)
声優:会沢紗弥
史上最年少で七賢人に選ばれた少女で、二つ名は〈沈黙の魔女〉。魔術に必須とされる詠唱を省略した【無詠唱魔術】を扱うことができる唯一無二の魔術師です。
魔術と数学をこよなく愛し、本と書類に囲まれ山奥の小屋に引きこもっています。
極度の人見知りで一般常識にも疎く、人前で話すことができないほどで、緊張すると泡を吹いて倒れてしまうこともあります。
第二王子護衛のため「モニカ・ノートン」と名を変え、セレンディア学園に潜入します。風の精霊王シェフィールドを召喚することができます。

ルイス・ミラー(結界の魔術師)
声優:諏訪部順一
七賢人屈指の防御魔術の専門家で、多重に結界を張ることで仲間の守護において絶大な力を発揮します。
歴代二位の竜の単独討伐数を誇る超絶武闘派で、元ヤンという意外な過去も持ち合わせています。
モニカと同じ時期に七賢人となった同期であり、彼女を「同期殿」と呼んで親しみを込めています。
第一王子派に属していますが、国王の命令で第二王子の護衛任務をモニカに託すなど、柔軟な判断力も持ち合わせています。
最愛の妻ロザリーには頭が上がらない一面もあります。風の上位精霊リィンズベルフィードと契約しており、モニカとの連絡係を務めています。

メアリー・ハーヴェイ(星詠みの魔女)
声優:能登麻美子
リディル王国の未来を星の動きで占う特殊な能力者で、七賢人の中で最年長です。
国の命運を左右する占い師として、王国の上層部からも一目置かれています。
美少年好きとしても有名で、その独特な趣味が物語にユーモアを添えることがあります。
彼女の予言は具体的な未来予知として機能し、物語の展開を大きく左右する重要なヒントを与えます。
エマニュエル・ダーウィン(宝玉の魔術師)
付帯魔術の達人で、宝石や宝玉を媒体にして魔術を発動させ、複雑な魔術式を自在に構築します。
その立ち振る舞いは古き良き小悪党のようで、時に味方を翻弄するトリックスター的な存在です。
七賢人の中でも特に癖が強い性格の持ち主として知られており、自身の利益を優先する一方で、王国のために働く気まぐれさも持ち合わせています。
第二王子派に属し、クロックフォード公爵の傘下で育成されました。
ブラッドフォード・ファイアストン(砲弾の魔術師)
攻撃魔術のスペシャリストで、彼の代名詞は六重強化術式です。
単発の攻撃を桁違いの破壊力に高める高度な技術を駆使し、生粋の戦闘狂として知られています。
その破壊力は七賢人の中でも群を抜いており、国を守る「最終兵器」として恐れられています。
レイ・オルブライト(深淵の呪術師)
七賢人唯一の呪術使いで、人々の心の闇や恐怖を糧にする呪術を巧みに操り、心理戦を得意とします。
体には200を超える呪術が刻み込まれており、髪は紫、瞳は金色になっています。
愛されたいという病的な執着心を抱えており、その狂気が彼をより不気味に際立たせています。
物語の中で常に謎と共に存在し、その行動は予測不可能で、闇を象徴するミステリアスなキャラクターです。
ラウル・ローズバーグ(茨の魔女)
植物と魔術を融合させた研究の第一人者で、草花に魔力を宿らせ、自然の力を活かした独自の魔術を開発しています。
国内最大の魔力量を誇り、歴代最強とされた初代の生まれ変わりと評されることもあります。
作中屈指の美貌を持ちながらも、性格はどこか天然で抜けており、普段は野良着に麦わら帽子という農夫のような装いで研究に没頭しています。
友達募集中を公言しており、そのギャップが魅力とされています。
男性ですが「魔女」と呼ばれています。
【サイレント・ウィッチ】七賢人の選定と待遇について
選定方法
七賢人の選定方法には2つあります。一つは世襲で、名門であるローズバーグ家とオルブライト家は代々当主が就任を許されています。
もう一つは純粋な推薦性です。
空席が生じた際に、国内の有力者たちが推薦した魔術師の中から現役の七賢人が候補者を選定し、面接と実技を経て最終的に投票で決定されます。
候補者は家柄や身分を一切問われませんが、政治的な影響を受けることもあります。
モニカのように、同時に複数の七賢人が引退することは滅多にないため、同期の七賢人というのも歴史的に見ても珍しいことです。
給金と職務
七賢人は国王の相談役のほか、魔導書の封印措置、魔術竜討伐、魔術研究、重大事件の対応、要人護衛など、その実力や名声が必要とされる幅広い任務に国王の直命や要請に応じて当たります。
給金は非常に高く、新人のモニカでさえ1年半で王都に一軒家を建てられるほど貯蓄できると言われています。
【サイレント・ウィッチ】七賢人の戦闘能力と象徴
実践的な能力
七賢人の中には、実践的な戦闘能力を持つ者もいます。
モニカは無詠唱魔術による先手必勝、ラウルは膨大な魔力量を活かした植物による物量戦、レイは防護困難な呪術による圧殺と、それぞれ実践向きの能力を有しています。
特に戦闘能力が高く、上位精霊とまともに戦えるのは、全盛期のグレアム、カーラ、そしてモニカの3名とされています。
七賢人の杖
七賢人に与えられる杖は、非常に精緻で複雑な魔術式が組み込まれた魔道具の一種です。
持ち主の魔力を安定させたり、一時的に増幅させたりする補助具としての役割を持ち、杖先の宝玉には任意の魔術を付与することも可能です。
しかし、七賢人の実力になると杖による補助は誤差の範囲であることがほとんどで、身分目的か万全を期す目的以外では滅多に持ち歩かれません。
実際、ラウルは薬品鍋を洗うブラシ代わりに、モニカは物干しに杖を使用していたというエピソードもあります。