『Fate/strange Fake』で物語の鍵を握る重要人物、繰丘椿(くるおか つばき)について、アニメで初めて本作に触れた方にも分かりやすく解説します。
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【Fate/strange Fake】繰丘椿のプロフィール
©成田良悟| 名前 | 繰丘椿(くるおか つばき) |
|---|---|
| 年齢 | 10歳(正確には10歳と3ヶ月 |
| 髪色 | 小豆色 |
| 身分 | スノーフィールド中央病院に入院中の患者、偽りのライダーのマスター |
| 声優(CV) | 古賀葵 |
繰丘椿はスノーフィールド中央病院で1年前から昏睡状態に陥っている少女です。彼女の悲劇的な状況は、魔術師である両親による非道な実験に起因しています。
非常に純粋で健気な少女であり、異形のサーヴァントに対しても恐れることなく接します。
その純粋ゆえの切実な願いが、ライダーという強力な「死の概念」を通じて、現実世界に甚大な影響を及ぼすことになります。
【Fate/strange Fake】繰丘椿の悲劇的な背景
彼女が眠り続けている理由は、魔術師である両親が行った非道な実験にあります。椿の両親は、冬木の聖杯戦争に関わった「マキリ(間桐)」の魔術を応用し、細菌レベルの蟲を椿の体に植え付けて魔術回路を強引に増幅させようとしました。
その実験は凄まじい苦痛を伴うものでしたが、椿は両親の愛を失うことを恐れ、健気に耐え続けていました。しかし、細菌が暴走したことで脳に病巣が生じ、彼女は意識を失うこととなったのです。
「道具」としてしか見ない両親
椿の両親は典型的な魔術師の思考を持っており、娘を自身の研究成果を受け継ぐための「道具」としてしか見ていません。彼女が昏睡状態になった際も、両親が心配したのは彼女の健康ではなく、次代へ血を繋ぐための「生殖機能」だけでした。
アニメでも描かれている通り、両親はライダーの能力によって「椿が理想とする優しい親」を演じる生きた屍のような状態にされてしまいますが、本来の彼らは娘の命や尊厳を顧みない冷酷な人物です。
【Fate/strange Fake】繰丘椿とサーヴァントの関係
椿は無意識のうちに「夢の中に現実を投影する」という特異な魔術を行使しており、誰もいないスノーフィールドの街を作り上げ、その中で独り過ごしていました。
繰丘椿が召喚したライダーの正体は、「病」の概念そのものが擬似的な人格を得て顕現した「ペイルライダー(蒼ざめた騎士)」です。
その詳細な正体と特徴については、以下の通りです。
「黙示録の四騎士」の一角
ペイルライダーは、ヨハネの黙示録に記された「黙示録の四騎士」の第四の騎士(死をもたらす者)としての側面を持っています。
作中では「来たれ、冥き途よ、来たれ(ドゥームズデイ・カム)」という宝具により、椿の夢を起点とした擬似的な「冥界」を作り出します。
「英霊」ではない異質の存在
彼は歴史上の英雄や神話の神々といった通常の「英霊」とは根本的に異なります。
古来より存在し、将来にわたって存在し続ける「病気」という概念そのものが、偽りの聖杯戦争というシステムを通じて実体を与えられたものです。
地域や宗教によっては「呪い」や「神罰」とも称され、かつて3000万人を死に至らしめた黒死病(ペスト)スペイン風邪といった大規模な疫病として歴史に現れた存在でもあります。
特徴と能力
生命としての体を持たず、黒い霧のような異形の姿をしています。アニメ版では、頭部に3本の白い弧が浮かび、顔のような形を成しています。
感情を持たず、聖杯から与えられた知識に基づいて「マスターの願いを叶える」というシステムに従って行動する、ロボットのような存在です。
椿からは「まっくろさん」という愛称で呼ばれ、慕われています。椿の「誰かと一緒にいたい」「誰も街から出ていかないでほしい」という純粋な願いを「死」や「隔離」という形で実現しようとし、スノーフィールド全体を病魔の霧で包み込みました。
このように、ペイルライダーは「英霊」の枠を大きく逸脱した、「死と病の具現」というべき極めて危険かつ強力なサーヴァントです。
【Fate/strange Fake】繰丘椿の能力と聖杯戦争への関わり
椿は自覚がないまま、偽りの聖杯戦争における「最大にして最悪のダークホース」となっています。
無意識のうちに「夢の中に現実を投影する」魔術を行使しており、人間が誰もいないスノーフィールドの街を夢の中に再現し、そこで独り過ごしていました。
孤独な夢の中に現れた異形の存在・ライダー(真名:ペイルライダー)と出会い、彼を「まっくろさん」と呼んで慕うようになります。
椿の「誰かと一緒にいたい」「誰も街から出ていかないでほしい」という願いをライダーが汲み取った結果、スノーフィールド全体が病魔の霧に覆われ、人々を夢の世界へ閉じ込める「擬似的な冥界」へと変貌してしまいました。
物語の進展に伴い、死徒ジェスター・カルトゥーレの言葉に影響され、両親を喜ばせるために「魔法使いになりたい」という願いを抱くようになります。
➡ジェスター・カルトゥーレについての解説記事はこちら
【Fate/strange Fake】繰丘椿の両親のその後は?
繰丘椿の両親(父:繰丘夕鶴、母:繰丘連理)のその後について、物語の展開に沿って解説します。
理想の両親としての「人形」
聖杯戦争の序盤、両親は椿が召喚したサーヴァント・ライダー(ペイルライダー)の能力によって精神を支配されていました。 椿は夢の中で「人間が誰もいないスノーフィールド」を作り出し、そこで過ごしていましたが、ライダーはその孤独を癒すために両親を夢の世界へと引き込みました。その結果、現実世界での両親は思考能力を失った「生きた屍(あるいは生きる人形)」となり、椿の理想とする「優しく自分を愛してくれる両親」を演じさせられていました。
精神支配からの解放と本性の露呈
物語が進み、自身の夢が周囲に多大な迷惑をかけていることを知った椿は、令呪を用いて「すべてを元に戻す」こと、そして「自分を一人きりにする(自閉する)」ことをライダーに願います。 これによって夢の世界は崩壊し、両親も精神支配から解放されました。しかし、目を覚ました父親の夕鶴は、娘を心配するどころか、椿が最強クラスのサーヴァントを引き当てたことに狂喜します。そして、昏睡を続ける椿の右手(手首)を切り落として、自分たちがマスター権を奪おうと画策しました。
シグマによる制裁とその後
娘を単なる「道具」としてしか見ないその非道な振る舞いは、その場にいた魔術師のシグマ(真ランサーのマスター)の静かな怒りに触れることになります。 自分の過去のトラウマを刺激されたシグマは、椿を救い出すためにその場で夕鶴を攻撃しました。
父親(夕鶴): シグマによって魔術刻印を一時的に破壊され、人事不省(意識不明の重傷)に追い込まれました。
母親(連理): 夫と同様の思考を持つ人物でしたが、夫が再起不能に近い重傷を負わされたことで、結果的に聖杯戦争からはリタイア(脱落)することとなりました。
結局のところ、両親は目を覚ました後も椿が望むような「普通の優しい両親」になることは決してなく、その強欲さと非人間的な性質ゆえに破滅を迎える結果となりました。


