『カグラバチ』は少年ジャンプで連載中の人気バトルファンタジー漫画です。
剣と妖術というテーマで、復讐と成長をテーマに描かれる話題作『カグラバチ』。
本記事では、主人公である六平チヒロの能力、戦闘スタイル、性格、そして重要な人間関係まで、徹底的に掘り下げていきます。
Contents
【カグラバチ】六平千紘(チヒロ)のプロフィール

名前 | 六平千紘 |
---|---|
性別 | 男 |
年齢 | 18歳 |
家族構成 | 父、母 |
妖術 | 妖刀「淵天(えんてん)」 |
基本情報
六平チヒロは、日本で最も名高い刀匠・六平国重の息子であり、父親譲りの鋭い観察力と職人気質を併せ持った青年です。
短い黒髪に赤い瞳という印象的な容姿を持ち、普段は黒のロングコート(物語後半では黒のスーツ)を身にまとっています。
左側のこめかみから頬にかけて伸びる傷跡は、3年前に起きた父の殺害事件で受けたもので、「憎しみを忘れないため」にあえて治療していません。
彼の復讐の意志と過去への執着を象徴するものと言えるでしょう。
家族と過去
幼少期から父と共に刀作りに励んでいたチヒロは、突如として現れた3人の妖術師により日常を奪われます。
父・国重を殺され、彼が生涯をかけて打った妖刀六工を奪われたことで、チヒロの人生は一変します。
唯一残された七本目の妖刀「淵天(えんてん)」を手に、奪われた妖刀を全て取り戻し、父を殺した者に復讐するために、「毘灼」と呼ばれる妖術師の組織を追います。
性格・人物像
一見して無表情で感情を表に出さないチヒロは、ヒナオから「今日もクールだ」と評されるほど。
しかし、内面は非常に善良で礼儀正しく、初対面の相手に敬語を使うなど常識人としての側面も垣間見せます。
生活力に乏しい父の代わりに家事を一手に引き受け、金魚の世話や、保護した少女・シャルの面倒も見るなど、面倒見が良く、他者への気遣いに長けた人物です。
復讐という強い動機に突き動かされながらも、チヒロは常に「自分は人殺しであり、地獄に堕ちるべき存在だ」と冷静に認識しています。
この強い自覚は、敵の精神攻撃すらも撥ね退けるほどの精神的防御を与える一方で、目的を見失いかねない感情の爆発を招くこともあります。
【カグラバチ】妖刀「淵天(えんてん)」の能力と特徴

「淵天」は、六平国重が命を懸けて打ち上げた最後の妖刀です。
この刀は三つの異なる妖術を内包しており、使用時にはそれぞれの能力に対応した水墨画のような金魚が現れ、視覚的にも印象的な演出がなされます。
能力の名前は金魚に由来し、術の名前は「色」に関連する言葉で統一されています。
- 涅(くろ):黒い出目金が現れ、刀の軌道に沿った遠距離斬撃を放つ。
- 猩(あか):赤い琉金が現れ、妖術を吸収し、カウンターとして解き放つ。
- 錦(にしき):金魚の姿をした超高密度の玄力を纏い、身体能力を極限まで強化する。
「涅(くろ)」

刀を振った軌道に沿って斬撃波を飛ばす遠距離攻撃。
広範囲に攻撃できるため、多数の敵を一掃したり、迎撃・牽制に活用できる。
千鉱が最も多用する技で、利き手によって威力や精度が変わる。
「涅・千(ちぎり)」
淵天の本領が解放されたことで千鉱が会得した新たな技。通常よりも多くの玄力を消費する代わりに、無数の小さな金魚の形をした斬撃を放つ。
これらを束ねることで、小さな動作でも通常の斬撃波に匹敵する威力を発揮できる。
「猩(あか)」

敵の妖術を吸収し、任意のタイミングで放出できる。敵の攻撃をそのままカウンターとして返すことができるほか、防御にも応用可能な技。
猩・炎骨(えんこつ)
吸収した炎を再利用し、淵天およびチヒロの腕を炎で包み込む。攻撃力と防御力の両立を可能にする強化形態。
「錦(にしき)」

玄力を高密度に凝縮し、全身に纏わせることで身体能力を極限まで強化する。
超高速の動きが可能になるが、その代償として使用者の身体に大きな負担がかかる。
長時間の使用は激痛を伴い、場合によっては自身の肉体を破壊してしまう危険もある。
後に千鉱は、本領を活かしつつ負担を軽減する方法を編み出し、補助的に玄力を付与することで制御する術を習得した。
このように、淵天は六平千鉱にとって戦闘の中心となる妖刀であり、多彩な技で戦局を大きく左右する武器となっている。
【カグラバチ】六平チヒロの戦闘力
独学での剣術と観察眼
もともと戦士ではなく刀匠志望だったチヒロは、妖刀契約者たちと違い、すべてを独学で身につけました。
敵の剣技を一目見て即座に模倣する才能や、わずかな動きから意図を読み取る直感的な観察力は、父譲りの技術と精神の賜物です。
彼の剣術は、理論と実戦経験の融合により、独自の進化を遂げています。
実戦経験と成長の軌跡
柴登吾の指導のもと、玄力の使い方や戦術を学び、戦闘経験ゼロの状態から急成長を遂げたチヒロ。
右腕を犠牲にしてでも勝機を見出すような大胆な選択をする冷静さも持ち合わせており、死線をくぐるごとに強さと鋭さを増しています。
その成長スピードは、かつての名だたる妖刀契約者にも匹敵すると言われています。
精神的揺らぎとそれを力に変える力
感情を排して理知的に動くことが基本のチヒロですが、父や妖刀、毘灼に関わる事態に直面すると激情に飲まれがちになります。
しかし、その激情すらも力に変え、精神干渉すらはね返す強靭な意志力は、彼の最大の武器ともいえます。
戦士としてだけでなく、人間としても深い成長を見せています。
【カグラバチ】六平チヒロの人間関係
六平国重

六平国重は、主人公・チヒロの父親であり、日本で唯一妖刀を打てる伝説的な刀匠です。
六本の妖刀を生み出し、斉廷戦争終結に貢献したことで“英雄”と称されましたが、実際の性格はおちゃらけ者で生活力も乏しく、家事の多くをチヒロに任せていました。
一方で、刀匠としての責任感と信念は強く、刀を人を殺す道具としてではなく“責任を伴う武器”と捉えていました。
仕事では極めて真面目で、雫天石の構成を目視で見抜くほどの観察眼と技術力を持ち、妖刀作成の極致に到達しています。
チヒロには刀匠として厳しく接しつつも、深い愛情と信頼を抱いており、妖刀の持ち主や特性について多くを語る一方、特に『勾罪』と剣聖については言葉を濁し「誰にも使わせるな」と忠告。
単なる危険性ではなく、より深い意味を含んでいることが示唆されています。
彼の死はチヒロにとって復讐の起点であり、父への敬意と誇りは物語全体にわたって彼の原動力となり続けています。
柴登吾

関西弁を操る陽気な人物ながら、歴戦の妖術師としての冷静さと実力を併せ持つ人物です。
六平国重の旧友であり、妖刀の危険性も熟知していることから、彼の死後はチヒロの保護と育成に尽力しています。
瞬間移動の妖術を操り、毘灼の統領からも「天井を叩いている」と評される実力者で、指導や戦闘の両面で活躍しています。
情に厚く、表では軽口を叩きつつも、仲間や若者への配慮を欠かしません。
かつて神奈備では上層部とも衝突しており、今も情報交換などを通じて関係を維持していました。
チヒロにとっては師であり支えであり、彼の心情や行動に大きな影響を与える存在です。
鏡凪シャル

シャルは、治癒能力を持つ『鏡凪一族』の生き残りで、特異体質を狙った双城に実験体として監禁されていた少女です。
逃亡後、ヒナオのもとに身を寄せ、六平チヒロと出会いました。
天真爛漫かつマイペースな性格で、図太さと独特な口調が魅力。萌え袖のパーカー姿が特徴的です。
シャルの治癒能力は自分の再生に加え、他者の傷も癒すことができ、想いの強さが発動の鍵となります。
チヒロを助けたいという気持ちから能力を開花させ、彼の致命傷を治した実績も。
母との逃避行の末に自由を得た経験から、強い精神力と人への信頼を持ちます。
チヒロとはただの保護者と被保護者の関係ではなく、互いを支え合う絆で結ばれており、物語における重要な存在です。
漣伯理

裏社会に生きる漣家の一員でありながら、家族と決別し、チヒロと共に行動する仲間。
チヒロの姿に影響され、自らの在り方を見つめ直した伯理との絆は、対等でありながらも互いを支え合う特別な関係です。
